a talk : entame: 2006年6月アーカイブ

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蛇にピアスはもう読まない

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蛇にピアス
蛇にピアス
金原 ひとみ (著)

先ほど飲んだ豆乳が咽返っているのか、
文庫化された"蛇にピアス"を読みながら、
通勤途中で吐き気が止まらない。

まじで、新宿駅で引き返して、
家に帰ろうかと思った。
しかし、読むことを止めるという方法で
それを回避することにした。


吐き気は四ツ谷駅に着いてからも止まらない。
何だかロックが聞きたくなった。
iPodの中を弄り、COMPLEXの最高のロックチューン、
CRASH COMPLEXIONを大音量で聞くことにした。
軽快なロックチューンを聞くことで、
蛇にピアスを読んだ不快感を中和する。
毒を以って毒を制するといったところだろうか。

南北線に乗り換えたところで、
同じくCOMPLEXのロックチューン、
DRAGON CRIME(East & West)を繰り返し聴いた。
落ち着いたギターリフの揺れを体全体で感じ、
会社に着く頃には吐き気は治まっていた。

二度と"蛇にピアス"を読むことはないだろう。


金原ひとみの"蛇にピアス"は
村上龍の"限りなく透明に近いブルー"
と比較されているみたいだね。
村上龍は一番好きな作家だけど、
"限りなく透明に近いブルー"は面白くない。
村上龍作品の中でも駄作中の駄作だと思っている。

この"蛇にピアス"は駄作な上に気持ちが悪い。
20ページしか読んでない僕がこんな批評をするのは、
大変失礼なことだと思うが、面白くない。


ただし、文学の様式とかディティールを紐解いて、
その素晴らしさに共感する人については
ある程度理解ができる。

村上龍の描写表現は細やかなそれを幾重にも重ねて、
見事なまでに読み手の想像力を刺激する。
インスタンスが発生した場合には、
その表現を縦に積み上げて、深いものにする。
といった印象がある。

それに対して、
金原ひとみの"蛇にピアス"の描写表現は、
細やかさに欠けるものの、素直でストレート。
淡々とした事実関係を平面に敷き詰めて、
詰め将棋のように読み手の想像力を征服する。

さっき、感情的に駄作と買いてしまったが、
描写表現がストレートすぎて、
オッサンには受け付けなかったということ。
"蛇にピアス"が放つ肉体的な痛さの表現に
詰まれてしまった僕は放棄するしかなかった。
つまり、逃げたということだけど...


村上龍や花村満月といった作家が好きな人は
一度、"蛇にピアス"にチャレンジして
みては如何でしょうか?

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