氷室京介「FOLLOW THE WIND」について - a talk

氷室京介「FOLLOW THE WIND」について

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氷室京介の「FOLLOW THE WIND」というアルバムについて、
いろいろ書いてみたいな。と思うわけです。

FOLLOW THE WIND
FOLLOW THE WIND


まず、何故今頃になって「FOLLOW THE WIND」なのか?
それから説明をする必要があるのかも知れない。
「21st Century Boowys vs Himuro/An Attempt to Discover New Truths」
を聴いて、ここ近年の氷室京介に目を向け始めていた。
もちろん、このライブには行きたかったのだが、金銭的にも
そうとう厳しい時期だったので、チケットを購入することが出来なかった。
無理をしてでも、行けば良かったかなぁ。。。と後悔しています。

以前にも書いたけど、氷室京介を聴いていたのは、
「MISSING PEACE」までだったから、近年の氷室京介には、
全くと言って良いほど触れて居なかった。


「21st Century Boowys vs Himuro/An Attempt to Discover New Truths」
が発売した当時の話になってしまうけれど、初めて聴いて時はビックリした。
氷室京介がラップを歌っているじゃないか…
僕はラップは好きじゃない。だけど、氷室京介がラップをするとカッコ良い。
氷室京介というボーカリストは食い気味で、リズムを刻むアーティストです。
ラップってのは食い気味でリズムを刻むのがセオリーだから、
氷室京介のボーカルに乗ってくるのかもしれない。

特に「GONNA BE ROGUE?」にはビックリした。
まるで、The Prodigyの「Girls」の様な独特のノリがある。
計算され尽くしたリズムの集大成がこの曲を構成していると思う。
ギターのバッキングが後を引いて残り、食って入る氷室京介のボーカル。
この曲で一つ、彼は自分のスタイルを完成させたのじゃないかな?
そう思いました。素晴らしい曲です。

「ONLY YOU」
「IMAGE DOWN」
「GONNA BE ROGUE?」
「ANGEL2003」


曲順を見てもBOOWY時代の代表曲の後、「ANGEL2003」との間に、
「GONNA BE ROGUE?」を選曲している。BPMとかノリの兼ね合いも
あるだろうけど、きっと此処に入れたかったのだろう。
勝負させてみたかったのだろう。僕はそう感じます。
そして、「GONNA BE ROGUE?」は、Nine Inch Nailsみたいにカッコ良い。
だけど残念ながら、この名曲はオリジナルアルバムには収録されていない。

僕はこの時点で、また少しだけ氷室京介に惹かれ始めていた。


その後、しばらく時間が空いて、GLAYとのコラボレーション曲。
「ANSWER」が発売された。「ANSWER」については以前に書きましたよね。
ここで、ぐいぐい氷室京介にハマって行くのかと思ったけど、
その次のシングル「Easy Love」のプロモーションを観て幻滅した。
あー、またか。。。この感じ、8ビートの単調ないつもの曲。つまらん…

必然的にアルバム「IN THE MOOD」はチェックすらしなかった。


また、ここでしばらく時間が空きます。
僕の中で氷室京介は消えて行きました…

がっ、しかし!!

「20th Anniversary ALL SINGLES COMPLETE BEST
"JUST MOVIN'ON"~ALL THE-S-HIT~」
の発売を機に、また氷室京介の話題を目にするようになった。
どうやら、今回の20周年ツアーはBOOWYの曲をライブでやるらしい!


そこで、以下のエントリーに繋がるわけです。
氷室京介「TOUR 2008 JUST MOVIN’ ON」の初日
氷室京介「TOUR 2008 JUST MOVIN’ ON」武道館初日
氷室京介「TOUR 2008 JUST MOVIN’ ON」OFFICIAL PIRATES MIX


もう、完全に氷室京介の虜になってしまっているわけですが、
やはり、氷室京介の曲は最近の曲の方が断然にカッコ良いと思う。
8ビートの曲とはいえ、「Claudia」や「Sweet Revolution」は、
ライブでとてもカッコ良かったし、それに「Say Something」って曲が、
鳥肌モノのグルーブを奏でていた。

ラップの氷室京介が収録されている原盤を聴いてみたかったので、
「Virus」などが入っている「FOLLOW THE WIND」と、
最新のオリジナルアルバムである「IN THE MOOD」を買ってみた。
長々と読み辛いエントリーだけど、感想でも書いてみます。


■「FOLLOW THE WIND」を聴いてみた感想

【総評】
これまでの氷室京介のイメージを変える曲調だということは、
誰もが感じる所だと思うのだけど、明らかに違うことが一つある。
それは、ミックスだ。ミキシングの手法が全然違うじゃないか…
氷室京介の声の周波数帯の生かし方、宅録の香りを残しつつな電子楽器音。
ギターだってラインで録音したかの様なタイトな仕上がり。
Nine Inch Nailsのその手法にそれは似ているのかもしれないし、
Pro Toolsでの作成において、この手のミックスは必然だったのかもしれない。
とにかく色褪せることのない音色達に、時代感を越した何かを感じた。

このアルバムの完成で、氷室京介はBOOWYとは違う到達点へ辿り着いたと思う。


【曲の感想】
1. VIRUS
氷室京介のラップが全開で、ギターのリフがカッコ良い。
退廃的な音楽なんだけど、氷室京介のパーソナリティを感じる。
モッシュが起きても全然変じゃない曲調だよね。歌詞も良いです。

2. Weekend Shuffle
縦てノリから横にノリに変わる瞬間。僕はニヤついてしまいます。
こういうの日本人の楽曲にはあまりないんですよ。
外国のアーティストで Nine Inch NailsやMUSEは多様する手法だけど、
やっぱ、「欲しいのは何?」で横ノリになる瞬間は最高だね。
計算されつくされた楽曲だなぁ。と思うわけです。

3. FOLLOW THE WIND
最初聴いた時、このアルバムの方向性がグラっと揺らいだ。
1曲目、2曲目の方向からすると別モノの曲だろ?と思わせた。
だけど、何度か聴いているうちに最高に良い曲だと認識する。
3曲目にこの曲がくる意味もある。これまでのミディアム曲と
変わりないのだが、アレンジやミックスの努力だろか?
違和感を感じない。曲が湿っている。アレンジが乾いた感じなのに、
曲が湿っているんです。これは凄い。

メロディと歌詞はとても切なく、まるでフォークロックみたいだ。
福山雅治が歌いそうなとても切ない、フォークロックだった。
僕は、FOLLOW THE WINDを聴きながら涙した。


4. MONOCHROME RAINBOW
サビの部分は氷室京介の得意なメロディだよね。
16ビートのミディアムチューンは幻想的な曲に仕上がっている。

5. LOVE SHAKER
ちょっと楽観的に仕上がっているかなぁ…って思う。
ギターのワウの音が安っぽさを強調しているし、このアルバムには
この曲は必要なかったんじゃないの?と思いますね。

6. Claudia
8ビートの氷室京介炸裂!1曲目からの流れを考えれば、この曲も
絶対にこのアルバムには必要なさげな感じと思いきや…
アレンジが凄い重いんだよね。。。何これ?
以前に、「ANSWER」の感想でも書いたのですけど、バスドラが
凄い良いリズムを刻んでいて、曲が跳ねているんだよね。
昔はさ、8ビートの曲ってバスドラの音は殆ど聴こえない、
ミックスだったでしょ?

他の8ビート系のアーティストのミックスもここまで、
ゴリゴリな聴かせ方ってしないよね?
氷室京介はそれをやっちゃってますよね。
まあ、8ビート系でもライブに行けばバスドラぶりぶりで、
びっくりするぐらい跳ねてるから、本来の姿なのかも。


7. FOOL MEN’S PARADE
僕はこの曲は好きじゃないです。音色やアレンジが西海岸な感じで嫌です。
あと、ギターの音ですけど、BEHRINGER(ベリンガー)のV-AMP2に
まったく良く似たプリセットが入っていたりします。

8. SACRIFICE
Aメロが変わっていますよね。
ギターのアレンジがとてもゴージャスで広がりがあります。
だけど、残念なのが一つ膜が張った様なミックスになっていること。
もう少し、抜ける感じで音を作ってくれると、もっと入れたかも。

9. RAP ON TRAP
良くありがちなラウドなラップの曲だなぁ。と思った。
この曲は氷室京介がやる必要は無いのじゃない?

10. ARROWS
音作りやミックスの部分で勉強になりました。
これまで重たい曲が続いていたにも関わらず、あまり違和感がありません。
音色もそれほど多くないはずなのに厚みがありますね。
曲はあまり好きではないですが…


■「IN THE MOOD」を聴いてみた感想 ~ちょことだけ~

基本的な方向性は「FOLLOW THE WIND」を残しつつ、
本来の氷室京介の持ち味にベクトルが回帰した作品だと思う。
今までのキャリアを背負いつつ、再度原点に戻ってみる。
そういった意気込みを感じてしまう。まさにin the mood...
音色は重たく、疾走感のある曲が多い。
そして、氷室京介の8ビートが炸裂している。
3曲目の「Bitch As Witch」は次への挑戦が垣間見える曲です。


「Say something」
「In The Nude ~Even not in the mood」
「Sweet Revolution」

上記の流れが最高に良いですね。カッコ良いです。
開き直ったかの様な8ビート三連発!!


「Say something」は氷室京介とGLAYのコラボレーションですね。
イントロからAメロへの変化、AメロからBメロへ変化するリズム。
リズムが変わるんです。そして、サビは流れる様な旋律のメロディ。
この曲は凄いと思います。歌詞もGLAYのTAKUROっぽくて良いです。
あと、ピリ辛ロンリーって言ってますか?それが不明です。

「In The Nude ~Even not in the mood」はパンクっぽいですね。
氷室京介の少し、しゃがれた声がとても合っています。
系統で言えば、WILD AT NIGHTみたいな感じですかね。
レコーディングされたボーカルなのに、まるでライブの様な
ドライブした氷室京介を体感できる作品。
何でこんなにこの曲の氷室京介は飛んじゃってるの?

「Sweet Revolution」はこれ、ベースのゴリゴリ感が最高だね。
氷室京介のボーカルも最高の状態でオケに乗っている。
まあ、これまでの氷室京介の得意技って感じで若干飽きますけど。


あと、3曲目の「Bitch As Witch」はですね。
氷室京介の更なる次への挑戦が垣間見える楽曲ですけど…
多分、この曲は氷室京介が歌うより吉川晃司が歌った方が、
楽曲の持ち味が出ると思いますよ。
こういったリズミカルな楽曲って向き不向きがありますよね。
氷室京介が歌ってもそれなりに聴こえますけどね。


さて、「FOLLOW THE WIND」にもう一度話しを戻しますが、
「FOLLOW THE WIND」を発表した後に東京ドームのあれ、
「21st Century Boowys vs Himuro/An Attempt to Discover New Truths」
で何か吹っ切れたかの様にBOOWYの曲を演奏するわけです。
その後のライブでもBOOWYの曲をやりますよね。

勝手な予想ですけど、やはり「FOLLOW THE WIND」というアルバムで、
ある一定の満足感とか到達感が氷室京介の中に芽生えたのではないだろうか?
このアルバムを聴いて、BOOWYがどうのこうのって言う人は居ないよね?
紛れもなく、氷室京介が到達した一つの最高傑作でしょ。
ソロになってもBOOWYを期待され、答えを探す旅の果てに見た一つの到着点。
それが「FOLLOW THE WIND」だったのではないだろうか?
このアルバムを引っ下げて、BOOWYと戦うことができる自分になった。
そして、BOOWYを本当の意味で受け入れられる様になった。

そんな気がしますよね。僕はBOOWYの曲も好きですが、
「FOLLOW THE WIND」の楽曲の方が曲としてのクオリティは
断然に高いと思いますし、今の氷室京介が好きです。


「IN THE MOOD」の次の作品も、楽しみにしています。


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